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Skyrim長文:ウィンドヘルムの話


嵐の刃ですらこんなことを言われるウィンドヘルム。
この街は「ノルド←→他種族」の構図であるとか、ノルドだけが悪いという主張が少なくないために書いた記事の1つ。
(※当記事には個人的な解釈が含まれます。)




1.アルトマーとインペリアルの扱い
ウィンドヘルムは、帝国からの独立を目指す反乱軍ストームクロークの本拠地であり、また、ノルドは歴史的経緯からエルフと仲が悪いことが知られている。

そのウィンドヘルム内に住んでいるのはノルドだけではない。数で言えばノルド以外で一番多いのは街の半分を占めるダンマーだ。他にもアルトマーが2人(馬屋の分を合わせると4人)、インペリアルが3人いるが、彼らがダンマーのような悪い扱いを受けている描写はない。※1

アルトマーはサルモールを構成する主要な種族だが、それを理由にウィンドヘルム内のアルトマーが「そういう目で見られる」描写は見当たらない。
また、「氷の上の血」の真犯人でインペリアルのカリクスト・コリウムが罰せられた後に、インペリアルの扱いが悪くなることもない。

私は、これはウィンドヘルムのノルドが無条件に他種族の扱いを悪くしているのではないことを示していると感じた。
差別意識の強い人物は、特定の集団から1人でも問題のある人物が出てくると、それを理由として、その集団に属する残りのすべての人物に対して何らかの除外行為を行うことがある。しかしアルトマーとインペリアルに関してはそれは見られない。
ウィンドヘルムがノルド以外の全種族に対して人種差別を行うという主張が正しいのであれば、アルトマーとインペリアルも疑われていないとおかしい。

この件に関して、アルトマーのニラナイの台詞にヒントがあるように思える。


この台詞からわかることは、ウィンドヘルムの街へ貢献する能力を持っていると証明できれば、面倒事は起きなくなるということ。他のアルトマーやインペリアルの場合も同様で、ダンマーはそれができなかったんだろうか?

一方、こちらはインペリアル、「氷の上の血」でもお世話になるヴィオラ・ジョルダノの例。

「彼」とはサドリの古物商の店主、レヴィン・サドリ。
この人物はインペリアルでありながら、ダンマーに重税を課すべきと「言う側」にいる。
(「彼」だけでなく「あの連中」と一括りにしていることから、この人物には差別意識があるように見える。)

この2人の存在からも、ウィンドヘルムは「ノルド←→それ以外の種族」という単純な構図ではないのだとわかる。少なくともインペリアルのうちヴィオラ・ジョルダノは、ノルド側に属しているようだ。


※1
ウィンドヘルムのアルトマーとインペリアルの一覧。
①アルトマー
・アリバンヤ(Arivanya) 馬屋の夫婦(妻)。
・ウルンディル(Ulundil) 馬屋の夫婦(夫)。
・ニラナイ(Niranye) 盗賊ギルド関係。
・ヌレリオン(Nurelion) 錬金店ホワイトファイアルの店主。

②インペリアル
・カリクスト・コリウム(Calixto_Corrium) ブッチャー本人。
・クインタス・ナバレ(Quintus_Navale) ヌレリオンの弟子。
・ヴィオラ・ジョルダノ(Viola_Giordano) ブッチャーを探してる人。




2.ダンマーの扱い①
灰色地区は、保守思想の強いOld holdsの要塞、ウィンドヘルムにある。
流入したのが帝国の影響の強いソリチュードや、土地にも食料にも余裕のあるホワイトランならまた違った結果になったのかもしれないが、残念ながらこの地方はスカイリムでは厳しい地域のようだ。そんな要塞が城壁の中の一区画を元来仲の悪いダンマーに与えただけでも凄い話だと言えるだろう。

与えたとは言っても、自発的に提供したのか、それとも提供させられたのかはわからない。ダンマー難民の受け入れは当時の上級王の独断だったという話が聞けるので、もしかしたら後者が正しいのかもしれない。(発言者は1人のみ。真偽不明。)

ソルスセイムの場合、あれは島だけ提供するから後は自分達でやってくれと言ってるようにも取れる。しかし、ウィンドヘルムの場合は、現地のノルドが実際に生活している場所だから、有難みの度合いが違う。しかし残念なことに、難民化したダンマー達はその価値が理解できなかったようだ。

そしてこうなった。

ダンマーが難民化した切欠であるレッドマウンテンの噴火が第4紀の5年。スカイリム上級王がソルスセイム島を譲渡したのが16年(この時点では、レイヴン・ロックの黒檀の鉱脈は枯渇したと判断されていない)。そしてゲームの開始年が201年となっている。
ウィンドヘルムが第4紀の何年にダンマーを街に入れたのかはわからないが、ダンマーはどんなに少なく見積もっても100年以上(普通に考えれば200年程度)灰色地区にいることになる。

それほど長くいて、なぜ地元に受け入れられていないのか。アルトマーのニラナイの言うように能力の有無なのだろうか。或いは、この台詞にある通りなのだろうか。

彼女、ニラナイはダンマーとは違い、ウィンドヘルムには来たばかりであるようだが、自身の能力を証明して受け入れられたようだ。




そもそもニラナイのいう「役に立つ」とは何のことなのか。
ただ単に商売の能力というだけなら、彼女の左斜め前でアヴァル・アセロンが同じことをやっている。灰色地区ではレヴィン・サドリが壁内で唯一となる雑貨屋をしている。

彼女は、トールビョルン・シャッターシールドと盗賊ギルドについて、ロンリー・ゲイル船長と密輸について会話している。「役に立つ」とは、もしかするとそっち関係なのかもしれない。

だとすれば、そのレベルの能力を新しい住民一人一人に求めるのはハードルが高い。壁内のもう一人のアルトマー男性、ヌレリオンも能力としてはかなりハイレベルに思える。


ヌレリオン。これを見る限り、彼がウィンドヘルムに受け入れられていなかったようには見えない。

一方、馬屋のアルトマー夫婦、アリバンヤとウルンディルは特に目立った所のない人物に見える。どうも基準がわからない。
非エルフの話になるが、インペリアルのうち、ヌレリオンの弟子のクインタス・ナバレ、「氷の上の血」で関わるヴィオラ・ジョルダノも特別な感じはしない。カリクスト・コリウムはある意味ハイレベルだったが、彼のあのハイレベルさが住民に知られていたかは怪しい。


『灰色地区の災厄』には、「エルフを我々の神聖な故郷から追い出したことからその名が付いたイスグラモルの街が、硫黄で煙たい地からの難民すべてを迎え入れたのなら、ノルドであるという事自体が恥となる。」という記述がある。
だからエルフに関しては特に厳しいのかとも思ったが、アルトマーの例がある。エルフはエルフでも、アルトマーとダンマーでは違うのか?


3.ダンマーの扱い②
灰色地区のダンマーの中には、ノルドの元で働くことを恥じている者もいる。
「姉妹」に該当するのはスヴァリス・アセロン。「兄弟」に該当するのはアヴァル・アセロン。ニラナイの近くで商売をしている男性。

中にはこんな人物もいる。

ニューグニシス・コーナークラブのアムバリス・レンダー。これは極端な例のようで、全てのダンマーがアムバリス・レンダーのような考えを持っているわけではない。


ウィンドヘルムを「ひがみ屋と料簡が狭い奴らの温床」と表現したスヴァリス・アセロンですら、彼を煙たがっている模様。彼はどうも他の灰色地区のダンマーより過激なようだ。※1

逆に、希望の持てそうな例としては、べリン・フラールやファーイル・アセロンが挙げられる。


特にべリン・フラールは、

ノルドだけだと言われる環境で、ノルド以外でありながら実践している。


まとめ。
アルトマーやインペリアルに対しては個人を見て判断していると思える状況だが、ダンマーに関しては何故かそれができていないようだ。
ニラナイの言う能力の話にしても、ハイレベルな能力を有する者とそうでない者が混在しており、ダンマーの扱いは能力が理由であるとは断言できない。
結果を見れば、ダンマーに関しては差別が存在すると言える。ただ、ウィンドヘルムは「ノルド←→他種族」の構図であるわけではなさそうだ。



※1
ところで、このニューグニシス・コーナークラブの二階には「帝国軍の装備」と「帝国の旗」が飾られているが、飾ったのは彼(アムバリス・レンダー)なのだろうか。

石拳のロルフが適当に言っていた「帝国のスパイ」。もしかして店主は…と思わせる要素だが、確証は得られない。
モロウィンドのグニシスは帝国の影響力の強い都市だった。だから、そこから来た難民の中に元帝国兵がいてもそれ自体は不思議ではない。現在はどうなのか。


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